金沢の伝統工芸「水引細工」×「金澤文鳥」のコラボが実現!
先日、当店の四代目が新宿高島屋「旅する和菓子」イベントに参加した際、大事な商売道具とともに荷物の中に大切に忍ばせていったものがありました。
それは、紙文房あらき様に制作いただいた「水引文鳥」です。
紙文房あらき様は、金沢の近江町市場にお店を構える紙と文房具のお店で、なんと創業約200年の歴史をもつ老舗店。
現在では、ペーパー材料の販売だけでなく、六代目の若旦那を中心に、折り紙や水引を用いた紙工芸の制作も手掛けていらっしゃいます。
中でも、水引細工は、従来の平たい折り方が主流だった水引にボリュームを持たせ、より立体的で躍動感があるのが特徴の金沢発祥の伝統工芸品です。
さて、話は「旅する和菓子」イベント開催前にさかのぼります。
イベント会場の一角には和菓子の展示ブースがあり、今回の展示テーマは「未来」に決まりました。
テーマを聞いた四代目は、「金沢の伝統工芸を “未来 ”につなごうと頑張っている若手の職人とコラボしたい!」と思い立ち、以前テレビ番組でたまたま拝見したことがあった紙文房あらきの六代目・荒木様に声をおかけしたというのが出会いのきっかけだったのです。
荒木様には、清香室町の新たな看板商品である「金澤文鳥」の文鳥をモチーフにした水引細工を作っていただくことになりました。
より鳥らしく見えるように何度も試作を重ねられたそうで、地道な手作業による大変なご苦労のもと完成したのがこちらの作品です。
どの角度から見ても美しく、まるっとしたフォルムが愛らしい文鳥たち。
今にも羽ばたいていきそうなくらい精巧で、くちばしから爪の先まで細部にわたり丁寧に作りこまれた作品に非常に心を打たれました。
金沢の伝統工芸を未来へとつなぐ紙文房あらき様の「水引文鳥」と、清香室町の未来を担う「金澤文鳥」。
ジャンルは違えども、新しい風を入れながら金沢の美しい文化や伝統技術を守り、継承していこうとする同志として、四代目は荒木様の背に自分の姿を重ねました。
水引がつないでくれた荒木様とのご縁。また、水引文鳥のおかげもあり、イベントでもたくさんのお客様とご縁を結ぶことができました。
紙文房あらき様、このたびは誠にありがとうございました。
現在、「水引文鳥」は本店と金沢駅百番街あんと店に展示しておりますので、観光やお買い物の際には、ぜひお立ち寄りくださいね。
なお、水引文鳥の注文をご希望の方は紙文房あらき様ホームページからお問い合わせください。