職人のこだわり『金沢犀月』~室生犀星をコンセプトに、犀川から見る月に想いを馳せて。~
清香室町の職人技が光るこだわりの製法や商品の誕生秘話、
和菓子づくりに込める熱い想いを紹介する“職人のこだわり”。
今回は、あっさりとした粒あんと、羽二重粉のもちもち生地が特徴の『金沢犀月』をご紹介します。
室生犀星の詩と掛け合わせた、満月のような菓子。
「この月を、かの有名な室生犀星も眺めていたんだな」。
清香室町本店のほど近くに犀川が流れています。幼い頃の三代目も、桜の季節や中秋の名月には犀川沿いを歩いた記憶があるそう。そしてまた室生犀星も、幼少期に過ごした雨宝院から同じ月を眺めていただろうと想いを馳せ、犀月は誕生しました。金沢三文豪のひとり室生犀星の詩『青き魚を釣る人』とともに、金沢文化に触れてみてはいかがでしょうか。
もちもち生地と粒あんが織りなす、上品な味の羽二重焼き餅。
羽二重粉を使った生地を焼き上げる犀月。もちもち食感にこだわったが、時間が経つと水分が飛びパサパサになってしまう。「どうしてもパサつきが出るので、菓子の邪魔にならない厳選した植物油脂を使うことでもっちり感を持続させることができた」と三代目。中の粒あんは、北海道産小豆を純度の高い氷砂糖を使ってゆっくりと時間をかけて炊き上げました。雑味が少なく甘さが残らないため、すっきりとした味わいに仕上がっています。